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738 浅利みきの胆力 | ![]() | 彼女の存在を知ったのは、東京タワーのサテライトスタジオからオンエアーされていた「キンカン素人民謡名人戦」にゲストで出演していたころだから、もう40年以上も前のはなしだ。近年も高齢ながら舞台に立つ彼女だが、全盛期のその歌声はジャンルやカテゴリーを突き抜ける強靱なフォースを放っていた。 キングレコードから出ている「名人による日本の伝統芸〜浅利みきの世界」 http://www.ne.jp/asahi/hooki/koko/syami/cd/020.html ・ これは収録時期の異なる複数のセッションからの寄せ集めではあるが、50歳前後(推定)のいちばん力を携えていたころの名唄を聴くことができる。華やかで甲高い声質ではあっても近年の民謡歌手にありがちな錦のような装飾感はない。胆の座った怒涛のダイナミックレンジと切れば血潮を吹き上げる「津軽じょんがら節・中節」。伸びやかで軽妙なグルーブ感のうちに聴き手を螺旋状に昇天させる「津軽おはら節」。古今東西のあらゆる歌声のなかで屈指の陶酔をもたらすことは、わが家の数回のオフ会でも立証されているが、どうしてこういうアーティストが人間国宝にならんのか。 |
PENTAX *istDS SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC 2006/07/24 |
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737 現実はハイファイ方向へシフトしてるみたい(笑) | ![]() | パワー・アンプがQUAD303からMERIDIAN557へ変わった。現行モデルG57の一世代前の製品で200W/chをフォローする電源部は1.6kVA。日頃、高能率SPに高出力アンプや巨大電源はナンセンスと言っておきながらこの変節はなんだ(笑) 理由は近年、聴取レベルが高くなっていることで115dB/1mはQUADには少々厳しかったのだ。この領域を余裕で鳴らすには4倍のパワーが必要という判断があった。けして125dBオーバーとかの狂気の世界を目指しているわけではない。懸念していたゲインは200W/1.44Vということから、45W/0.5VのQUAD303とプリアンプの運用域が大きくずれることはなく、残留ノイズの問題もクリアした。(実際、高能率SPではボリューム以降の残留ノイズは切実な課題であり、高出力アンプを避けていた理由でもある) 粒子が細かくなった分、低域がやや軟調気味なのがさしあたっての課題だが、コンプレッションドライバーに施したパッシブ・イコライジング処理がようやく本領を発揮し始めた感じ。アルテックの2WAYであることが不思議なくらい、しなやかなレンジ感。 |
PENTAX *istDS SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC 2006/07/24 |
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736 Not Found | ![]() | 経済的にひっ迫している。まあ、零細な自営なので頻繁にひっ迫するわけだが(笑) サイトの運営・維持が出来なくなった時点で全面閉鎖という事態がくるかもしれない。ある日アクセスすると「Not Found」 これ、儚くてイイかもねぇ。 ・ 開業したてのSO-NETに加入したのは1996年の春。パソコン通信に使っていた14.4k/bpsのモデムはまったく非力でインターネットには役立たずだった。画像が1ピクセルづつ現れるのを待ちながら、それでもネットの輝かしい未来と自前の情報発信を夢見ていた。 ・ その3年後、スタイルシート(CSS)を取り入れることでウエッブデザインがものになると判断しサイトを立ち上げた。現在はトータルで数百ページのHTMLを擁する規模になっていて、Top Pageビューも100万アクセスを越えた。しかしながら、当初目論んでいた成果は無きに等しい状態だ。初期の「ウエブデザイン年鑑」にも収録されたし、数カ所のテーマページがヤフーの登録サイトになっていてもこのありさまだ。ここ1年で、満を持して立ち上げたサイト「at sense」も「an ordinary spectacle」も反響はなきに等しいレベル・・・。 ・ ここでいう成果とは端的にいうと経済効果、いい換えれば経済的自立ということになる。ぼくは、デザインも写真も音楽もオーディオも同列に捉えていて、それらは人生の大部分であるからホビーなどという概念は持っていない。だから出費するだけの情報発信はちょっとばかり歯がゆいものがある。ただ、誤解されると困るけれど閲覧者からリターンを得ようなどと思ってはいない。ネットにおける情報の対価は単純にMan to Manで済まないところが難しいし面白いところだ。そこには「巡り巡る」といったアジア的共生の概念が必要と思うが、そういう論議はあまり聞いたことがない。まあ、7年間やってみた結果からいえば、それは無理という判断をせざるを得なかった。自らの力のなさに由来するのか、ツキの問題なのか、結果を急ぎすぎているのか、たぶん全部だろう。 ・ 写真は大阪のアサヒステレオセンターが発行した総合カタログ。当時、輸入されていた欧米のキラ星のような製品が網羅されている。初版は1966年でステレオサウンドの創刊と同じ年というところが凄い。 |
PENTAX *istDS SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC 2006/07/21 |
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735 From QUAD to MERIDIAN | ![]() | ・・・このゆったりした佇まいに先日までのアグレッシブなタイト感を同居させる手だてはないものか、という命題に従って、次期パワーアンプをいろいろ物色した。メーカー製品を新たに導入するなんてことは何年に一度あるかないかなので、結構トキメク。絶対合わないと考えていたQUADが凄いパフォーマンスを示していたから、まあなんでも大丈夫だろう(笑) この際だからテイストの違いを楽しむという高級な趣味にトライするのも一興かもしれない。 ・ QUAD303の最大の利点は信号経路の簡潔さで、勿体ぶったストレスが皆無という部分だ。信じがたいけれど歌舞伎の柝のスカーンという響きでこれに勝るものは少ない。この方向で考えられるのはJBLのSE400系とか、初期のアンプジラの息子、同じく初期のクレルKSAなんかだけど、もはやコンディションの不安は拭えない。それにQUAD303の難点である音の粒子が粗いことはそれらも共通だと思うし、この点だけは現代アンプにも自作管球式にも劣る。 というわけで、難航の末またまた英国製の少しだけ新しいやつに逝ってしまったのだが、音より置いたときの佇まいに気持ちが傾いたともいえる。音は変わって行く可能性があるけど、姿は永久不変だからねえ(笑) ・ QUAD 33/303はオーディオにおけるモダンデザインの大傑作ではないだろうか。形態もそうだけれど、色のセンス、これを越えるものがあるかどうか・・・ そんな意味のオマージュとして撮影しておいた。すでに手元にはない。 |
PENTAX *istDS SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC 2006/07/19 |
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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。 このページのすべての要素は製作者であるmachinistに著作権があります。複製使用等はご遠慮ください。 |