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photo and Text: machinist

762 可愛い花
ちょっと古い話題になったけれど、8月19日にNHK-BSでオンエアされた「ザ・ピーナッツ」。美空ひばりや山口百恵のように振り返られることがなかったのが不思議だけど、あらためて彼女たちの実力に圧倒された。ぼくは"ザ・ヒット・パレード"や"シャボン玉ホリデー"をリアルタイムで見ていて、ザ・ピーナッツはご飯のようにプレーンな存在だったから、ことさら意識することもなかったが、2006年の今になって得がたい存在だったのだと気がついた。S・ベシエの「可愛い花」はとくに好きだったけれど、なんとデビュー曲だったとは驚き。本人たちの努力はもちろんなんだろうけど、この時代のレコード会社やディレクター、アレンジャーの志の高さが"ひしひし"と伝わってくる。

テレビを撮るという安直路線で申し訳ない(笑)しかし、意外と難しい。
PENTAX *istDS SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC 2006/08/30



761 フォノイコライザーリニューアル計画
前回(760)の英国製名機CHORD Symphonicのあとに繋げる話題としては、はなはだ恐縮ではありますが、長年の懸案を解決すべくフォノイコを再設計した。7年前に持てる知識を総動員して作り上げたのだが、想定していたサウンドを得ることはできなかった。まあ、初めて作るプリアンプで狙った音が得られるなんて烏滸がましいかぎりだけれど、やはり悔しい。そこで、いままでの試行錯誤の経験をふまえて、再挑戦となった。

基本的な構成は初代機から変更はない。2段増幅で目一杯電圧を上げたうえで、DCバイアスが掛かったままイコライジングする。これはディスクからの微細な情報を可能なかぎり埋もれさせないという理念のなせる技というか(おおげさ!)CR型の欠点といわれるSNの改善にも貢献すると考えていた。

時定数算出の元となる"R2"抵抗は3.9Kと管球アンプにしては非常に低い値を与えている。これはイコライザーの出力をラインアンプの50KΩボリュームで受けるからで、同時に前段の内部抵抗の影響を考えると、あまり低くは出来ないという微妙な関係にある。このECC84 SRPPのカソードアウトの出力インピーダンスは約1.2KΩなので、ぎりぎりといったところか。
計算上の時定数はターンオーバーが312μsと、規格の318μsから2%ほど中域寄りからターンを始めるが、誤差の範囲と思う。ここを聴感で変更すると後々痛い目にあうのは経験済み。ロールオフは早めに減衰する数値を意図的に選んでいる。"C2"は本来0.01923μFが正しい値なのだが、たぶん高域にウエイトが乗ったサウンドになるはず。わが家のALTEC 802Dでは2kHz前後がやや強い傾向にあるので、一種の"割れ鍋綴じ蓋的"効用も期待できる。というか、この"C2"に東一の0.022μFのオイルコンデンサを使うという思いがあって、"R2"の数値が決まったと言ったほうが正しいかも(笑)

CR型フォノイコは音質上の利点が喧伝されることが多いが、過去の銘記といわれるフォノイコライザーでCR型は意外と使われていない。記憶ではヤマハC-1とデンオンのPRA-2000くらいか? マランツ7型もマッキンのC22もNF型。
じつは7年前に上記の自作フォノイコで初めて音出ししたとき、なんて無骨で色気の少ない音なんだと思った。ただ、ギレリスのピアノのように骨格がしっかりしてナヨナヨしない長所もあったわけで、あれはスプラグのフィルムコンデンサの音色に多くの原因があったように今は思っている。今回は定数問題も若干はあるけれど、東一のオイルコンの影響は大きい。従来の実体感の上に、仄かに匂うような柔らかな響きや、控えめながら色数の多いグラデーションがレコード溝からようやく取り出せたという感を強くしている。
2006/08/28



760 FOCUS & LIGHT
レンズを目一杯絞ると回析効果でせっかくの結像が滲んでしまう。解像感を優先するならF11くらいに留めたいところだが、それでは限られた範囲しかフォーカスしない。今回の撮影では、筐体の表層と内部を克明に描く必要があった。思い浮かぶ選択肢は、1:シフトレンズのチルト機能でピント面を斜に設定する。2:その上で内部のみを別撮りしてレイヤー合成する。といったところだが、どちらもNGだった。不自然な感じが拭えなかったからだ。
人間の脳はワンシーンといえど、露出、フォーカスとも多重レーヤーの総体を認知するわけだから、画像の作為を否定してはいけないと思いつつ、現段階では* 素直にワンショットに収めたほうが違和感が少ない。結局のところF25まで絞り、解像度より** 被写界深度を優先した。(*ぼくの技術とカメラ機能の両方を指している。**印刷サイズとアンシャープマスク効果を見込んでのことではあるが・・・)
ライティングも、表層と基盤の見える内部の明度差を近づけなければならなかったが、この作例は1灯ライティングの一発撮りで、左下のブランドプレートだけがレイヤー合成だ。アルミ削り出し筐体の柔らかくてシャープな質感と、ウインドウ内部のLEDの光彩が"見たように"表現できたかどうか・・・。

CHORD Symphonic copyright: Timelord ltd.
EOS-1Ds MarkII EF100mm Macro ISO100、F25、3.2sec 2006/08/24



752 残照の井の頭界隈 1/8 04:58
Megの人間ライブについ最近ご出演なさった、ジローさんこと神代氏の井の頭のお宅へお邪魔すべく中央線に乗ったのだが、吉祥寺に止まらない特別快速という電車だった(笑)
写真は三鷹駅でブリッジを跨いで戻るところ。ホームにあたる夕日の照り返しが普通に綺麗だった。急いでいるのに一本見送ってしまった。
ENTAX *istDS SIGMA17-70mmF2.8-4.5DC 2006/08/22






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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