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2023/03/04

2250 人生最後のクルマ、前倒し(笑)

最後から2番目のクルマとして購入したのが2020年10月で、このAUDI A4 AVANTに問題はまったくなかったのだが、ある目的に沿うべく何台かのクルマを試乗した。

ところが現用のAUDIが素晴らしすぎて、追金を払ってクオリティダウンはあり得ないと断念寸前に試したクルマに嵌まってしまった。メルセデスAMG C43である。

強大な駆動力のせいでスタートはギクシャクし、AUDIの洗練度に遠く及ばないが、旋回性とブレーキフィールに魂を奪われてしまったのだ。試乗の最後に試した中央道・府中インターを出て料金所の先の下り左カーブ。ここは曲率が徐々にキツくなるパターンで、80km/hくらいで下るとその先がヤバイのだが、このC43、何事もなくラインをキープしたまま微動だにしない。助手席の妻が驚くくらいの安定度。100km/hで正・逆入れ替わるリアステア*の成果だろう。

これを乗りこなす技を身につけて、人生最後のクルマ生活を送ろうとこころに決めたわけだ。
(*一般的な四輪操舵の正逆閾値は65km/hくらい。これだと山道で混乱するから避けていたのだ。)



2023/02/25

2249 みえないものを感じるアートとして

Youtubeでデンマーク王立バレエ団「ジゼル」を見た。第一幕のモダンな演出とクラシックな二幕は意図したものなのだろうが、別の意味で考えさせられた。それは、2幕ジゼルの墓のシーン。見えない相手と踊っているのだという隠せない現実と表現の難しさだ。
これは日舞「二人椀久」も同じ! 松山太夫の幻視と踊る椀屋久兵衛。楽曲は古いものだが現行の振り付けは吾妻徳穂の創作なので、もしや「ジゼル」にヒントを得たのか? 「白鳥の湖」に着想を得た「鷺娘」の例もある。

Giselle - Royal Danish Ballet 2016
https://youtu.be/eSx_kqe6ox0

二人椀久 五代目中村富十郎、四代目中村雀右衛門
https://youtu.be/GQv1eV2FrUM



2023/02/25

2248 Thaedra move

万全を期してメンテナンスを依頼することにした。暫定的にマランツ7Tに入れ換えたのだが、先のTHAEDRA siftで試した配置替えの成果とともに自作フォノイコをAUXで受けるフローが効いている。端正・冷徹な表現力は48年前のプリアンプで奏でられているとは思えずワイドレンジ感もスゴイ。Thaedraが濃厚な「気配」を現すとすると、マランツは「響きの綾と香しさ」だと思った。ブルースは圧倒的に前者だが、瞽女唄の微妙なポリフォニーはこちらだ。プリアンプの支配力を改めて思い、Thaedra帰還の折はどうなることか?



2023/02/14

2247 THAEDRA sift

ちょっとした内装工事で音楽を聴けない日々だったので機器の配置換えを行った。テクニクスとエソテリックは従来位置のままだが、他はすべて入れ替わっている。

目的はプリアンプのTHAEDRAを最適のフローで構築するためだ。信号系・電源系の流れ、アースラインの取り合いも重要だが、いちばん悩んだのは見栄えだ(笑)デザインも方向性も異なる筐体ばかりで、普通に並べると無骨なだけでカッコ悪い。まだ最終形ではないが一応納まっているように思える。

THAEDRAのフォノが超優秀なので、自作フォノイコは出番がなくなると思っていたが、かなり健闘していて、むしろマランツ7Tの存在意義が薄れSP盤専用になりそうな気配。

プリアンプはいろいろ経験してきたがTHAEDRAの支配力はスゴイ。音の溶け合い具合と演奏空間の気配!汚れとか雑味感もしっかり表現するオーディオ機器は多くないと思う。浅川マキさん最高!



2023/02/14

 

 



2023/01/31

2246 続々・GAS Thaedra

ボリュームを9時以上に上げられないのはNGと個人的には思っている。経験上ボリューム操作は10時から15時に納めたい。解決方法としては 
@入力段階でアッテネートする A出力をアッテネートする の二つだが、後者ではThaedraの出力インピーダンス5Ωという利点がスポイルされてしまう。

じつはメンテ相談でT/Bの黒澤さんに尋ねたところ、当然ながら@を推されたが、オーバーロードにならない限りは入力レベルは下げたくないのだ。ダメモトでプリアウトに自家製フェーダーを挿入してみた。

限られたプログラムソースで繰り返し試したところ、常用音量域では問題がなかった。このフローの場合、Thaedraのボリュームを10時以降で操作できるようアウト側フェーダー位置を11時くらいで固定する方法が良かった。前者を固定してフェーダーで音量調整を行うと、再生レベルを上げていく段階で頭打ち感が出てしまう。

フェーダーはアルプスのアルティメート10kΩなので、出力インピーダンスはボリューム位置により最大2.5kΩになるが、11時というポイントが効果的なのか? 理由はわからない。ちなみに3パラで接続したパワーアンプの合成入力インピーダンスは8kΩ程度だ。プリアンプの負荷としては結構厳しい値だが、聴いて良ければよしとしよう。もっと賢い構成があるのかどうか今後の課題だ。聴感的にはダイレクトのボリューム9時より音が解れて空間的な気配が出る。浅川マキのライブで音が出る寸前の暗騒音、これは来るぞと(笑)

追伸:ThaedraのMCヘッドアンプ、オルトフォン70thアニバーサリーは出力0.08mV程度だが、SNが凄くいい。48年前にこんなプリアンプを作っていたという驚き!



2023/01/24

2245 続・GAS Thaedra

予想どおりヘッドフォンでの再生は完璧だった。強靱な低域と豊かな音場が両立していてプレイヤーの熱をしっかり伝えている。ゼンハイザーHD600がこんなに鮮やかな再生をするなんて信じられない。試しにこのプリアンプをメインシステムに組み入れみた。仮配置ではなくマランツ7Tを外してすべての結線を同等にした。
Thaedraのライン系ゲインが非常に高くボリュームを9時以上に上げられない。パワーアンプを三台パラレルで繋いでいてこのドライブ力は凄いが、ライン段の増幅域が低い部分に留まっているわけで、あまり嬉しくない。とりあえずTAPE OUT/INに入れているGEQのゲインを調整して対処したが、もっと賢いフローを考えなくてはと思っている。
欧文のサービスマニュアルのスペックで驚いた。ハイレベルステージのゲイン:20dB、出力インピーダンス:5Ω。まるでパワーアンプじゃないか!JBL123/16Ωを完全に鳴らせるレベルだ。トランジスタプリアンプの最初の成果とも言えるマランツ7Tから、およそ10年を経てデビューしたGAS Thaedraであるが、真空管の置き換えではない本当の意味でのソリッドステートアンプだったと思う。
メインスピーカーからの再生は、高ゲインが災いしてやや粗い感じはあるものの、音楽の躍動感、色彩感はJEFFもマランツも越えている。マランツは端正、JEFFは柔和という印象。とはいえ製造から45年以上経過しているから、接点やボリュームの劣化が垣間見え、徹底メンテナンスを検討中。それくらいの価値がある製品だと感じている。
(マニュアル表紙のパネルは噂のホワイト仕様、やはりカッコイイねぇ。)



2023/01/18

2244 GAS Thaedra

GASのプリアンプ”テドラ”
深夜にYouTubeを見るためヘッドフォン用として求めたわけだが、
こうして眺めているとメインシステムに組み入れたい衝動にかられる。
バランス出力がないのでJeff経由でとなると、
マランツ7TはSPレコード専用になってしまいそう(笑)

このアンプで思い出すのは吉祥寺アウトバックだ。
1970年代初めのオープンで、当初はクワドラのプロ機器をプリアンプに使っていたが、
数年を経ずにテドラ+アンプジラという布陣に変わり、
目の覚めるような鮮烈さでALTECの211システムをドライブしていた。
あのサウンドは心情的リファレンスであるが、再び体験することはないだろう。

アウトバックのテドラ、
最初期のホワイトラッカーパネル仕上げでそのカッコ良さといったら・・・