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photo and Text: machinist

089 画像補整その4 色のボディ感
色は相互作用なので難しい面が多々あって、たとえばRGBは加算混合だから色を濃くするということは、レベルを下げるということでもある。鮮やかにしようとレベルを上げると逆に薄くなることがある。概して日本製のCCDは色の乗りがいまいち浅いものが多い。フィルムと較べるまでもなくKODAK社製のそれにも見劣りする。しかし赤い花弁のアップなどは容易に色飽和(3色のどれかが255*という数値を示す *8bit)をおこすので、対象によりけりではあるけれど、概して濃いめな色(より低いレベル)で記録されているほうが後処理が楽なように経験からは感じている。(PENTAX*istD FA35mm F2AL)
2004/06/17



088 コスプレじゃーないのだよね
10000マニアックスのリードヴォーカリストだったナタリー・マーチャントが1998年に発表した「オフェーリア」。彼女自身の作詞・作曲で、7人のまったく境遇の異なる女性を演じた物語でもある。優しさと儚さと芯の強さをうちに秘めたその歌声は、スザンヌ・ベガや、とおくキャロル・キングにつながるコンテンポラリー女性ヴォーカルの系譜だ。この「オフェーリア」のジャケットではその7人の女性を彼女自身のヴィジュアルで表現しているのが興味深い。
もうひとり、木村伊兵衛写真賞受賞の澤田知子「Costume」、あの報道ステーションでも紹介されていまや全国区の人気写真家だけど、かの審査員たちは「ナタリー・マーチャント」きっと知らないのだろうねえ。いや、別にパクリだなんて言ってませんよ。澤田知子さんもスゴイと思いますんで、誤解なきよう。こちらは表層と内面のギャップを本人が演じることでスリリングにあぶり出している、ってことかな。(写真上:ジャケットから 写真右:アサヒカメラから)
2004/06/16



087 画像補整その3 元画像はそんなにシャープじゃない
最終画像を750/500pxで使用するということは37.5万画素ということになる。はたして600万画素で記録する必然性があるのか。一般的なベイヤー配列の受光素子はR/G/B/Gというように4つのセンサーで成り立っているので、正味のRBデータは表示画素数の1/4しか得られない。輝度信号をつかさどるG信号だけは表示画素数の1/2ということになる。それら全体を演算・補間して表示画素のデータを獲得している。だからピクセル等倍(3000/2000px)の画像はぼけているのが本当の姿だ。600万画素で撮影して1500/1000pxに落とし込めば十分にクリアであるということを意味している(笑)。いっぽう閲覧する側でいうと最近のデジタル伝送の液晶モニターは、非常に正確なピクセル表示をするので、ある意味、印刷以上にシビアで侮れないレベルになっている。(PENTAX*istD FA35mm F2AL)

全8回くらいになりそうなので、他の話題をひとつ入れて、また続けます。
2004/06/16



086 画像補整その2 イメージの持続
デジタルカメラが記録した画像情報は、RAWデータはもとよりJPEGであっても、最終出力のための素材でしかないと思っている。フィルムでいえばネガに相当する情報であり、プリントに際してはカラーフィルタの選択から、現像液の調整、印画紙の吟味など決定事項は多岐にわたる。コンピュータ上の画像処理は、これらの作業を代行するばかりではなく、アナログではほぼ不可能だったトーンカーブの変更などを容易にした。なにより、撮影した本人が自らのイメージどおりに処理できるという価値、これは大きい。対象物にレンズを向けシャッターを切るのは、対象に惹かれる部分があったわけで、そのイメージを最終工程まで持ち続けることで、より的確な写真表現へ昇華していくのではないだろうか。って前置きばかり長いねえ・・・笑 (PENTAX*istD smcA 50mm F1.4)
2004/06/15






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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