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photo and Text: machinist

185 地球の上に朝が来る
少年時代を思い返していたら「灘康次とモダンカンカン」につながっていった。いまでも現役の歌謡漫談グループだ。この夏、新宿末広亭の前を通りがかったら彼らがトリで出演しているのを知って感慨深いものがあった。あれから40年か・・・。
台風少年だったころ、同時に落語少年でもあったぼくは、親にせがんでこの末広亭へ連れていってもらった。偶然にもテレビ中継の日で、古今亭志ん生の病後復帰高座の「もう半分」や絶頂期の林家三平の「♪好子さーん」などを満喫したわけだけど、いちばん印象に残ったのが「灘康次とモダンカンカン」の舞台だった。芸人の世界なんだね、とてもディープな。テーマ曲は「♪地球の上に朝が来る、その裏側は夜だろう・・・」で、これは灘康次の師匠である川田晴久から引き継いだものだ。ナショナルクイントリックスで知名度を広げた坊屋三郎は川田が率いる「あきれたぼういず」のメンバーだったし、灘の兄弟弟子には、ダイナブラザーズを率いた小島章次がいる。って誰も知らないぞ(笑)。
ちなみに、当時ぼくはジャングルジムに登りながら「♪地球の上に朝がくる」って口ずさんでいたわけで、かなりヘンな子供だったに違いない。(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF)
2004/10/22



184 台風少年
南大東島では南南東の風、風力4,気圧1008ミリバール・・・
台風の季節になるとNHKラジオ第2放送、午後4時の気象通報を日課のように聴いていた。日本とその周辺数十か所の定点観測点の気象データを聴きながら「白地図」に記入する。同じ気圧のポイントを線で結び等圧線を顕わにして、台風の行方を予想する。こんな楽しい遊びが他にあるだろうか。小学5年生の頃の話だ。この気象用の白地図は、神田錦町の誠文堂新光社の売店で求めた。子供の小遣いではとても高価だったそれは窓際のガラスに掲げられ、半紙にトレースされてから用いた。だから未だに日本列島の輪郭はそらで書けるけど、あまり役には立たない(笑)。ちなみにこの頃の台風観測は、米軍の飛行機が決死の覚悟で目の中心に飛び込み、実データを得ていたんだけど、いまは気象衛星と定点観測点のデータからコンピュータがはじき出すらしい。(PENTAX*istD SIGMA 18-50mm/f3.5-5.6DC)
2004/10/21



183 分・不・相・応
古靱太夫(後の山城少掾)が三味線の四世鶴澤清六と組んだ昭和初期の電気録音は、義太夫の持つダイナミズムやスピードを余すことなく収めていて、レコード技術の歴史からも貴重な作品群だ。いち段が90分くらいあるので、SP盤では全30面という厖大なセットになってしまう。信じられないことではあるが日本のレコード会社は戦後のある時期、原盤も含めぜーんぶ廃棄処分にしてしまった。だから市場に出回ったレコード盤が残された唯一の記録ということになる。(注:堀川は最近になってCDで復刻された)
純観賞用の義太夫は発売数も限られ、完全な状態で現存しているセットは少ないはずだ。たまに何処からか放出されるがオークションでの落札価格は限りなく高騰している。とはいえ、発売された当時はとんでもない価格で、それこそ給料何か月分という世界。この2点、わたくしごときが手元に置く資格はないのだけれど、思いあまって入手した。もったいなくてまだ聴けない(笑)。(PENTAX*istD FA35mm F2AL)
2004/10/19



182 Autumn in Urawa III
週末に敢行したささやかなミニオフ。後半、ワインの酔いがあったかもしれないけれど、ヴァン・ヘイレンやタック&パティやパコ・デ・ルシアや古代ギリシャの音楽が、聴き手に提示したものは一体なんなんだろう。音楽のちからが機械を越えた次元でこの部屋の空気を鳴らしていた。いままでこういう感慨に耽ることはなかったけれど、じつはその予感が少々あって、だから誰かに聴いてもらいたかったというのが本音だった(笑)。自画自賛にしか聞こえないと思うけれど、この方向はもう限界だと聴きながら思っていた。来年もオーディオにかける情熱が続くとしたら現況をリセットして、もういちどゼロから調整をやり直さなければならないだろう。それは今の利点を失うかもしれない茨の道になると思う。(PENTAX*istD FA35mm F2AL)
2004/10/18






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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