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2016/03/07
1927 グレン・グールド1981年録音の「ゴールドベルク変奏曲」について

アリアのゆるやかな曲線が微かな余韻とともに綴じられ、第1変奏に入る寸前の空間(静寂)はオーディオマニアでなくても心躍る一瞬だ。その静寂と第1変奏冒頭の強打音との対比は、第30変奏までの全行程の物語あるいはダイナミズムを予告しているように思える。

グレン・グールド1981年録音の「ゴールドベルク変奏曲」は、コンパクトディスクがデビューする前年のデジタル録音であり、CDは無論のことアナログLPも「DR」表記(デジタルマスターからカッティング)であった。DADの盟主であるSONYが「デジタル」を世の中に認知させるべく送り出したと言うべきか。

Glenn Gould Remastered - The Complete Columbia Album Collection は、Columbiaにおけるグールドの全軌跡をたどるCD 81枚組のセットだが、リリース解説では「ソニー・クラシカルのマスターテープ・アーカイヴに厳重に保管されているオリジナル・アナログ・マスターを使用してDSD変換し、CDに落とし込んだ」とある。81年のゴールドベルクはどうなのか? セットに付属する400ページオールカラーの解説本には、以下のように明記されている。以下引用

in 1981, when glenn gould recorded his second set of the goldberg variation for columbia, digital recording technology was new and still in its infancy. as a precaution, many recorded simultaneously onto analogue tape at a time when professional analogue recording was at its peak. the remasters analogue version of the 1981 goldberg variation has been chosen for inclusion in this set.
(わたくしの意訳)
1981年の再演時はまだデジタル技術の黎明期であったため、念のため当時最高レベルにあったアナログテープへ同時記録していて、このセットではこちらを選んでいます。

という次第で、アナログテープ音源の81年のゴールドベルクは、このセット初めて聴いたのだが、一瞬同じ演奏なのかと耳を疑う、しなやかで躍動感溢れるサウンドだった。特に左手の動きの軽やかさ! 仏頂面で弾いてたと思っていたら、なんと微笑んでいるかのような色彩感!この一枚だけでも価値があった。もうすぐ、DSDからSACD化したディスクが出るらしい。とはいえ、同じ演奏を4枚も揃えるのは趣味ではないが、ことグールドに関しては、リスニングルームの空気を揺らした時点が「音楽の一回性」の現場になるはずで、やはり異なる演奏と言うべきなのか・・・



2016/01/05
1926 Ampzilla 2000

現用のパワーアンプ6C33CB OTLは半端ない発熱なので、夏場はメディリアン557を用意していたが、このアンプ、わが家では誘導ノイズを頻繁に拾うため使用を断念していた。後継機はシンプルでキュートで収まりの良いモノ、 47研とか、LINNもいいなぁなどと考えを巡らせているうち、 秋が過ぎ、冬本番になってしまった。また、春過ぎになって考えればいいかと思っていた矢先、とあるショップで遭遇したアンプにこころ惹かれてしまう。Ampzilla 2000である。

完全差動アンプ構成であるが、入力段のバランスコンバータでアンバランス入力に対応する。定格出力200Wということは、電源容量が無限であれば片側増幅分は50Wオーダーであり、となれば微少レベルのクオリティに期待できるはず。 巨大トロイダルトランスは、このために仕組まれたと想像している。加えて16Ω負荷の安定性も高いわけで、まさにわが家にピッタリか?

無帰還アンプと喧伝されているが、 これは電圧増幅段を指しているのではないだろうか。聴いた印象からはNon-NFBとは思えない。 常用の6C33CB OTLとの違いは音の重さだ。羽毛のような浮遊感には欠けるが、ピアニシモにもしっかりと質量を感じる。 夏に重くて、冬に軽いのは如何なものかという疑念もあるが(笑) 二日間試した印象から、季節で入れ替えるなんていう安直な姿勢ではダメだと当のAmpzilla 2000から諭されてしまった。負荷インピーダンスに対する振る舞いが大きく異なるわけで、サブウーファーもスーパーツイターも新たな対応が必要になってしまった。ただ現状でも、微少音量域での音の立ち方の凄さは分かる。アンビエント成分過多のわが家の空間で、これを感じたという事実。しばらく苦労してみようかと・・・

2016/01/13 追記:
更なるクオリティ獲得のため、バイアスとDCオフセットの厳密調整を依頼している。なお、この個体は2008年の販売であることが判明した。



2016/01/05
1925 Ampzilla 2000

 



2016/01/04
1924 iPhone 5s




2016/01/04
1923 iPhone 5s




2016/01/04
1922 iPhone 5s




2016/01/03
1921 正月浦和彷徨 f




2016/01/03
1920 正月浦和彷徨 e





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