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2007/07/17
858 デジタルカメラの解像感

いま使っているカメラはキヤノンKissDn 800万画素で、仕事用途ではほとんど不満がない。前回No.57での使用レンズはキヤノンSCでスペシャルチューンを行ったEF24-70mmF2.8Lである。

大サイズ写真はこちらから
http://blog.goo.ne.jp/gencyo/e/4a9ed09f6eb393665c9a630624428968

このレベルならA4版全面裁ち落としでも問題ないが、A3版になるとかなり厳しい。USM(アンシャープマスク)の適用量を大幅にアップしなければならず、かろうじて乗り切る感が嬉しくない。

では、数字のうえで倍の1600万画素であれば問題ないかというと、フルサイズではダメなのだ。周辺画質において現行レンズの性能限界をあからさまにするからだ。結像が甘くなれば1600万画素のセンサーは800万あるいは400万画素のそれとと同レベルになってしまう。今秋発表のEOS-1Ds3は2200万画素でほぼ決定したようだが、レンズのクオリティを大幅に向上させないと意味がないように思える。

願わくばフルサイズより小さめのAPS-Hで1600万画素モデルを出して欲しいが、EOS30Dの後継モデルはAPS-Cで1200万画素らしいから、それが現状でベストの選択かもしれない。わたくしの計算方法ではKissDnに対して解像感貢献度が22.4%アップするはずだ。



2007/07/11
857 カラーレントゲン???

この写真は英国CHORD社のBlu, CODA, DAC64mk2 総合カタログ用に撮影したDAC64mk2の内部透過画像。原理的にもカラーレントゲン画像は困難だが、もしこれを発明したら超大発明だなあ(笑)


DAC64mk2はこの価格帯のDAコンバーターとしては現在でも圧倒的なC/Pを持っていると思う。個人的に惹かれる部分は自然な空間感と音楽のチカラを失わない音像の立ち方だ。この両立は一筋縄ではないのだ。方式による決めつけは好きではないが、高速にしてランダムな高周波電源によるものだろう。デジタルの離散データから音楽信号という連続波を甦らせる根源はやはり電源ということになる。そういえば、以前、イルンゴオーディオのDAコンバーターをわが家で試した際もその圧倒的な力感にノックアウトされたが、パワーアンプと見まごうばかりの電源設計の成せる技かもしれない。実際、パワーアンプを強力なものに入れ替えたような変化だった。
フィリップスあたりのCDPのデジタルアウトをDAC64mk2に繋いでも相当なパフォーマンスを実現するのは検証済みだが、DAC裏面のデュアルデータ端子を見ると、やはりBluとかCODAの純正組み合わせでMAXの能力を叩き出したい。となると最低で131万円!うーん、しばらくは我慢だなあ・・・

ところで、このカタログを製作するために調べていて興味深い事実を学んだ。「高速にしてランダムな高周波電源」なのだが、これは「周波数ホッピング」という技術を使っている。高周波を不均一な波形に置き換えてオーディオ帯域への弊害を排除しつつ高効率を得ているのだが、この「周波数ホッピング」、もとはと言えばハリウッドの大女優ヘディ・ラマーの発明なのだ。彼女は19歳のとき銀幕に全裸をさらした史上初めての女性としても有名なのだそうだが、この技術(周波数ホッピングスペクトラム拡散の特許*)は現代の携帯電話の通信方式にも応用されているということで、まあ、なんとカッコいい生き方・・・。(*友人の作曲家との共同研究であるが、それ以前から無線技術に強い関心があったそうだ)



2007/07/09
856 りゅりゅさんのリアルレポート

またまた、ご近所にお住まいのりゅりゅさんにお願いして、土曜の午前中から聴いていただいた。

今回の主旨は、スピーカーの補強直前の比較的いい状態を聴いていただいているので、比較評価をお願いしたということ。彼のストーレートな判断、コメントが気持ちよいし、個々の機材に拘りがないというところが嬉しい。

システムというものは、トータルな結果が勝負だから、割れ鍋綴じ蓋的な処方が随所にあるのはたびたび書いているとおり。今回の補強はそういうしがらみを離れてやったので、さまざまな破綻が垣間見れる。トータルのサウンドクオリティは低下したと感じている。言い換えると、他の部分の弱点が鮮明になったとでも言えばよいのか・・・

プログラム

内藤やす子「火の子」
OCORA盤「Butundi」から
ディビス+コンセルトヘボウ「春の祭典」
セシル・テイラーMPS「FLY!FLY!FLY!FLY!FLY!」から
アン・バートン「BLUE BURTON」から
・・・以上アナログ盤

FLAMENCO FEVER
・・・アナログ音源CDR

ヘイデン+メセニー「Missouri Sky」からFirst Song
ムジカ・アンティクァ・ケルン「フーガの技法」から
MISIA、ちあきなおみ(ファド)
クラプトン「From the Cradle」から2曲
ダイアナ・クラール「My Love is」
リッキーリー・ジョーンズ「POP POP」から2曲
それと、りゅりゅさんご持参の超爆裂音源数種・・・
・・・以上CD

以下はりゅりゅさんのリアルレポート全文
____________________________

今回machinistさんがやったことは簡単にいいますと
制振対策とそれに伴う音調整といったとこですね。
CDPはソニーの999という長岡さん推薦のLDプレイヤーに
変わってました。

試聴。
うわ。わかりやすい。
内藤やす子が出た瞬間から抜けがよくなったのが一聴瞭然。
更に聞き込んでいきますと、
低域がものすごくソリッドになったのがわかります。

ダイアナのベース。
うう・・・いい。
こういう音こそ私が出したかった音という感じ。
実はウッドベース、他のシステムで満足したことは少ないです。
(あることはある)
多くは無駄に膨らみすぎ。
これってウッドベースじゃなくって、そのSPのウーハーの音じゃん!
という感じなんです。
いつもウッドベースの質感にそのSPのウーハーの質感が
まとわりつく。

しかし、今回はなぜかウーハー臭くない。
もちろんmachinistさんのSPにはちゃんとウーハーがついてます(笑)
もしかしたら私が今までいろんなシステムで
ウーハー臭いと思っていたのは
多くは振動による濁り・膨らみだったのかも?

とにかくソリッドでクリアな低音。
しかもきちんと芯がある。

しかしながら・・・
ここまで濁りを排除すると・・・そのせいか・・・
低域がすぱんと切れてるのがわかってしまいます。
以前は、濁りか付帯音かなにかがいいほうに作用したのか計測より
出てるように聞こえたのです。

ハルサイ。
このLPにどれだけ低音が入ってるか
よくわからないんですが、
やはりもっと下まで延びて欲しい感じもありました。
こうなるとSWを加えたくなってしまう。
machinistさんはいまのところ足す気はないといってましたが、
奥さんにほんとお?と言われてました(笑)

女性ボーカル。
以前はどれをかけても独特の美しさ色気が付加されてる感じでしたが
今回はディスクを選ぶようになってしまいました。
かなり録音の差をだしてしまう。
素っ気無いもの。
色気のあるもの。
中庸なものと。

思えば録音の差異をだす。
これぞまっとうな向上かと思いました。
ただ今まで鳴っていたものが鳴らなくなった・・・というのも
いくつかあるはずです。

ちあきなおみは前のほうがよかったかも(笑)
これは悩ましいとこでしょう。
ちあきなおみだけのために前の音に戻す?
いや、そんなことはしないでしょうね(笑)

とかけば、アルテックっぽくなく進化したように
感じるかもしれませんが、
むしろそのままの雰囲気で
アルテックの良さを失わず
俄然クオリティ向上という感じがしました。
森を見れば、一番最初にお伺いしたサウンドに似てる。
しかし木々は違うという感じ。

では私の持っていった爆裂音源。
まあ、さすがというか、安心してきいてられますね(笑)
無駄な膨らみがあるとものすごくいやなんですが
ひきしまり、それこそ音が塊(かたまり)になって
ぶっとんできます。
荒々しさも全く損なわれてません。
これもマロクなったらダメ出ししていたとこでしょう(笑)

音が生きてる。音の粒子が躍動してる。
これですね。私はバランスも大事ですが
こっちがなにより第一です。
バランスがいい死んだ音というのも確かにあるんです。
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というわけで、詳細なレポートに感謝です。
いちぶ、過分な評価もあると思いますが、ほとんど同じことを感じていました。
隣の部屋(といっても繋がっているのですが)にいた妻が
「前回(ブロンボのとき)より今日のほうが音量が小さかった。」と言っています。
しかし、SPの近くで聴いた印象では、今回の方が骨身に染みる痛さを感じましたね(笑)
しかし、りゅりゅさんの持参する爆裂ソフトはいつも驚異的クオリティだよね。

写真は一年前の新宿南口、ミノルタの看板が・・・



2007/07/06
855 Air's Edge ver1.1

Air's Edge Oneストーリー完結編にかえて

前回、オーディオ沼の入り口に立ってしまったという話しだったが、考えてみたらその後の状況はこの幻聴日記1&2に逐次書いているので省略。音楽を聴くためのオーディオというスタンスを何十年もかけて定着させたにもかかわらず、音そのもの、あるいはオーディオ的快感にこころ惑わされたということかもしれない。

いまから3年ほど前、輸入オーディオショーで聴いたFMアコースティック社の「インスピレーションシステム」にぞっこんになった自分がいる。このコンプリートシステムはあまり評判にならなかったが、並み居るハイエンドプロダクツの頂点に立つくらいのインパクトがあった。特に低域のうねるような高揚感、さらには楽音と空間音のブレンドの妙。これには大いなる示唆を受けた。厚かましくも、このイメージを取り入れたいと思った。その思いはいまも継続中で今回のSPエンクロージャー耐震補強工事にしてもその一環と言えなくはない。

ことの発端は、ウーファーに0.45ミリ銅線88本撚りなんていう非常識なケーブルを繋いだときからだ。無限遠にフォーカスしたようなそのサウンドに戸惑いながらも、その可能性に賭けてみたいと思った。その無限遠を目前に引き寄せるプロセスが今回の補強工事だったのかもしれない。結局のところネットワークの大幅変更まで強いられたが、結果はまったく別物のスピーカーに変貌した。なので、ネーミングをAir's Edge ver1.1に変更(笑) しかしながら、オーディオが難しいのは、それがトータルのサウンドにリニアに貢献しないことだ。いま様々な問題点が浮かび上がっている。これらはいずれ駆逐出来るはずだが、また新たな問題が出てくるのは必須だ。いったい、いつまでこんなことが続くのか・・・。



2007/07/04
854 国内盤正統オーディオ"新次元"・・・

http://pureaudio.exblog.jp/
既存オーディオ=旧次元で、自分(たち)のやってるオーディオは新次元なんだと。非常に分かりやすい構図。
まあ、長年オーディオなんかを突き詰めていると自分は最高って思わにゃやってられんしねえ。よく解ります。
ただ、わたくしには、この方のお書きになっていることの意味がさっぱり解りません。日本製のディスクはフラットで欧米のやつはハイ落ちって、それは基準をどこに持っているかで変わりますわな。欧米フラットで日本ハイ上がりと意味は同じかと・・・
で、最近は位相問題を集中的に取り上げてますが、
「フルレンジ一発で完全に位相が合っていて低音から高音まであらゆる音が左右の振動板を結んだ線上から聴こえる。」
これ拙くないっすかねぇ。でもリファレンスソフトが「ミーツ・ザ・リズムセクション」か。なんか判るような気が・・・
あっ、べつに非難じゃありませんので、悪しからず。というか今度は何書いてるだろうって気になって仕方がない。



2007/06/29
853 時代

スイング・ジャーナル1972年10月号のディスク・レビューのいち見開き。吉祥寺アウトバックでは、いつ訪れてもこの2枚が掛かっていたなあ。スピーカーはALTEC 211システムで、あり得ないほど巨大な音像。しかしオーディオ的快感も比類ないものだった。その後、マッキンXRT20になり、最後はシーメンスのオイロダイン・・・。ポリシーなんてものはくそくらえってか(笑)

ところで、わが家のスピーカーの耐震補強だけど、接着剤が完全硬化したいまになって、あれは失敗だったと悟る。ホーンの設置方法でなんとか繕っているが、本質的な解決手法とはほど遠い。箱の鳴きを低減することは本来的には間違っていないと思うのだが、システム全体としてのバランスを欠いてしまった、ということだ。当分は人様にお聴かせすることもないだろうし、茨の道を時間をかけて歩むしかないだろう。



2007/06/27
852 集団依存

いまの日本の行き方に疑問を持つ人は多いが、そうでない人もいる。しかし、いちばんの問題は疑念を抱きつつもそのことを内に秘めてしまう人たちの存在ではないだろうか。

いつだったかのTV番組で、数人の見知らぬ人どうしをビルの会議室に入れて、そのうちに火災報知器が鳴る、という非常事態時の挙動リポートがあった。その後、サイレンの音も聞こえてくる。ついにはドアの隙間から煙が入ってくる。しかし、誰も動かないのだ。これには驚いた。お互いの反応を伺いながらも様子見モード。ひとりだけだったら自己判断でなにがしかの行動を取るのだろうが、みんな集団依存体質になってしまう。

いまの日本って、ドアの隙間から煙が入ってきている状況だと思う。

集団依存が恐いのは、それが組織としてのヒエラルキーを持ったときだ。オウム真理教の例を出すまでもなく、とんでもないことが日常的に行われ、そこでは個人の判断力が限りなくゼロになる。良いことも悪いことも突出した行動が出来なくなる。

その点、自衛隊はじつに日本的な役所組織だから、なにも起きないことを願っているひとたちで上から下まで埋まっている。これって、幸いなことなのかどうか・・・



2007/06/26
851 音楽もオーディオも大事なんですが・・・

どうもそれどころではない状況。
もう日本は立ちゆかなくなっていると思う。

腐敗しきった政治家と官僚。かれらは自己保身だけだ。

役人も警察も仕事したくないらしい。

裁判所もなぁ・・・・・どこが三権分立なんじゃ(怒)

日本の借金850兆円はいったいどうなるのか。
公的年金も記載漏れといった事務手続き問題も重要ではあるけど、集めた厖大な資金がいまどのようになっているか、この不安は大きい。
無計画な資金運用と保養施設運営、上層部の法外な退職金なんかで相当目減りしているはず。

さらに、マスコミは輪を掛けて情けない。
偽牛肉やらコムスンやらNOVAみたいな政府の目眩まし爆弾に無防備に被弾してるようにしか見えない。

・・・てなことをホザいても何も変わらないのが歯がゆい。かといってクーデター起こす勇気もない。

なわけで、選挙は、いち市民の有効なカードのはずと思って欠かさずに投票しているけど、いつも愚衆にやられますな(笑)
とくにS価学会員・・・・・あれ、なんとかならんのかぁぁぁ。




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