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photo and Text: machinist

025 MILANO1979 II ラ・スカラ 音空間
幸運にもわれわれはスカラ座の4階席に開演直前に座ることができた。息を整える間もなくアバドが登場。彼の振り下ろす一撃に、観客の歓声が一瞬静まる。序幕のテュエッティでもう唖然としてしまった。なにに驚いたって「音」そのもの。えっ!こんなに俗っぽい音でいいのかぁと言うくらい奔放で色彩感充満。フォルテッシモは天蓋まで飽和するエクスタシー。このころのアバドは、軽いフットワークで全身にパワーを漲らせた気鋭の司令塔だった。しかし出し物が「シモン・ボッカネグラ」でこれって・・・。
すこし前まで、わたしは舞台装置デザイナーをめざしていて、修行ということでオペラの舞台監督の助手もやった。藤原オペラの舞台は何回か見ているけれど「シモン・ボッカネグラ」は始めてだった。自らの不覚をちょっと恥ながら、ラ・スカラの空間に充満するフルボディの濃厚色、でも重さを微塵も感じさせない、時空が織りなす音の「饗宴」に身をまかせた。(次回はレオナルド・ダ・ヴィンチ「最後の晩餐」)
2004/03/30



024 MILANO1979 I ラ・スカラ 特別の日
25年前の1月9日午後、われわれはミラノにいた。ウエディングを1か月後にひかえた婚前旅行、ローマの団体ツアーを一日で切り上げ、空路で到着したばかりだった。

ヴィットリオ・エマニュエル通りの一つ星ホテル、ロビーに掲げられたポスターはスカラ座200周年記念公演の告知だった。1月9日20時30分開演とある。1日限りのスペシャルプログラムは、CLAUDIO ABBADO指揮の「SIMON BOCCANEGRA」。シモンがPIERO CAPPUCCILLI、 フィエスコNICOLAI GHIAUROV、そしてマリアはKIRI TE KANAWA。なんという巡り合わせ!と喜ぶのも束の間、もう全部売り切れているよ、とフロントのイタリア人が笑う。そりゃそうだよねえ。
その晩、雪の降りしきるスカラ座の正面玄関で淡い期待とともに待機するが、ダフ屋の気配もない。頻繁にリムジンが横付けになり、毛皮のカップルが続々集合する。あきらめ気分のついでにロビーの雰囲気を感じに中へ入る。まさに上流社会のまばゆい輝き、ビスコンティの映画そのもの。
開演間近、後ろ髪をひかれながら雪の積もった舗道へ出ると、建物左側で人の動く気配。なにかと見れば4-5階席専用通路で並んでいる「普通」の人々はないか。歌舞伎座と同じ仕組みにちょっと笑った。階段のうらぶれた雰囲気もそっくり。(つづく)
写真:雪のドウォーモ広場 (OLYMPUS OM-1, Zuiko35mmF2.8)
2004/03/30



023 通り過ぎるゼロと無のゼロは、はたして同じか? その1
相対性理論と量子力学の統合というべきか、両者の相いれない矛盾を取り繕ったと噂の「ストリング理論」ではありますが、私にはイメージの断片さえ湧かない。11次元世界で打ち震えるストリングって一体なんだ。物理学は真理を記述するもの、という期待は間違いかもしれないと思った。測定さえ出来ない事象をもちいて数式として完結する世界。現世には現れないのに、存在する事象というものがあり得るのか。あるいは「真理」そのものが幾通りもあるってことか。もう少し考えてみよう、とはいうものの・・・(不定期でつづきます)
(PENTAX*istD SIGMA 18-50mm/f3.5-5.6DC)
2004/03/29



022 究極豚饅の行列に並んだ、食べた。
みなとみらい線が開通して、中華街の元気が復活しているみたいです。豚まんで人気の「雅秀殿」、長ーい行列には中国人も加わっていました。胡麻油の香り高き「具」の出来具合いもたいへん結構なものだけど「皮」がなんとも旨いのだ。具がなくなって最後の一口が皮だけになったとしても、幸せ度が下がらないところが凄い。
(PENTAX*istD SIGMA 18-50mm/f3.5-5.6DC)
2004/03/27






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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