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photo and Text: machinist

037 くるまのカタチ
「フォードは丸いライトが横に並んでいるだろ。シボレーは羽根が、ほらこんなふうに・・・」アメ車のテール識別法、近所の3歳年上のくるま好きに教えられた。生まれ育った府中は駐留軍の司令部があったので、高級将校の乗用車が引っ切りなしに目の前を通っていた。
その数十年後、同じ場所から見た風景。あのころ想像していた未来が「今」なんだと気がついた。未来図に描かれていた「くるま」がここにある。四隅にゴムタイヤが着いたままだとは思っていなかったけれど。
(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF)
2004/04/12



036 伝統は精神を未来へ繋ぐ系である II
長唄でいえば、発生初期から中期以前、宝暦・明和・安永あたりがいちばん力のあった時代だと思う。「京鹿子娘道成寺」や「鷺娘」「二人椀久」などの、いまに伝わる名曲はこの頃、いまから250年も前に作られた。
しかし未来永劫に続くポテンシャルはあり得ない。スタイルの確立というのは両刃の剣でもある。真のクリエーターはジャンルを考えて始める訳じゃないから、最初は混沌として猥雑なものだ。それがある段階で洗練され定型化・類型化し、やがて朽ち果てる。現代物理学でいうところの、構造が残ってエネルギーがなくなりかけた状態。
生で聴くことのできる三味線音楽の大半は、伝統の周辺に散らばった抜け殻のようにしか思えない。残念ながら・・・。伝承形態が幾年の重みで破綻を来したのか。かたちを受け継いでいくことの疲弊は、ある意味で仕方のないことではあるけれど、そのかたちは「魂」の外形を示していたはずだ。だからこそ、かたちのなかに潜む「精神」を受け継いだ三味線音楽を、いま聴きたいと願っている。三味線は他の楽器に代えがたい表現力を持っているのだから。
(PENTAX*istD smcA 50mm F1.4)
2004/04/09



035 番組の途中ですがイラク派兵には反対なので・・・
撤退の格好の「口実」ができたじゃないかと思った。6月の政権移譲はほぼ絶望的になっているし、米国大統領も秋に替わっているだろう。どの道、日本の軍隊が損な役回りになるのは分かりきっている。そこまでの視野さえ持たないのが日本政府の実情だ。いつものことではあるが。
はやばやと「撤退する理由がない」などと文脈的にも誤りのある文言を言い放つ官房長官。外交はパワーゲーム、一見不利なカードが有効に機能することもある。
(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF)
2004/04/09



034 伝統は精神を未来へ繋ぐ系である I
当サイトの「録音から探る三味線音楽の世界」というコンテンツ。SP音源の聴取ができるページもあって(遅々として進行していないが)けっこうメールを頂戴する。亡き祖母の遺品のレコードを買ってくれませんか、などの依頼も多く閉口するんだ、これが(笑)。
なかに吉住小三郎の長唄に感動したという嬉しい知らせがある。それも三味線音楽には興味がなかったクラシックやジャズの愛好家だったりすると、なおさら嬉しい。彼の演奏は大半の録音がCD化されていないので、ある方はSPレコードが掛かるプレイヤーを仕方なく導入したと知らせてきた。ったく、いまどきのレコード会社は・・・。
吉住小三郎は、長唄を鑑賞音楽として確立させた先駆者であるが、そんなことを考慮しなくても、声楽家としてジャンルを越えた一流の存在だと思う。けして派手な演奏ではないけれど、受けとめてくれる人たちがいる。どうも純邦楽の関係者たちは、他ジャンルの音楽ファンにアピールする意欲に欠けているし解ってないのよね。だから、洋楽と融合させれば新しいみたいな、見当違いを繰り返しているんだなあ。暴言多謝、つづく。
写真:京都八寶堂 歌絵百番から(Machinist蔵)
2004/04/08






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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