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photo and Text: machinist

221 息
西洋音楽が心臓の刻むパルスをリズムの基準としているというのは乱暴な話だけど、日本の三味線音楽のリズムが「息」をその糧にしているのは確かだと思う。唄ひとりに三味線ひとりなら、上手くいったとしても、先の「勧進帳」の演奏のように多人数で合わせるのは至難の技だ。立三味線の息に唄方も鳴り物陣も合わせるわけであるが、至上のアンサンブルは見えない系で各人が結ばれている。ごく稀に有機体の「球」を雛壇の中央に感じることがある。(PENTAX*istD FA135mm F2.8)
2004/12/08



220 パルス
長唄をはじめとして、たいていの三味線音楽は、笛を除けばすべてパルス性の発音体をもつ楽器で構成されている。とくに大鼓(おおかわ)のパルスは極限の軽さが空前絶後に立ち上がる。こんなサウンドを再生することは不可能なように思える。唯一ちかいのは8インチ程度のフルレンジスピーカー+真空管OTLアンプだろうか・・・。(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF)
2004/12/07



219 今藤政太郎リサイタル「勧進帳」12月5日 紀尾井ホール
政太郎師に一から長唄を教えてもらったぼくが、批評めいた文言を述べる資格はないが、とにかくいい演奏だった。ストイックなまでに一切の色香を排したモノクロームの世界だから、義経、弁慶、富樫の謙譲の美徳とそれぞれの内に秘めた愛を示せたのかもしれないと、あとで思った。政太郎師は一音でオーラを発生させるタイプの演奏家ではないが、ユニットの統率力と時系列の展開は見事なものだ。この「勧進帳」は6挺6枚に鳴り物6という素の演奏としては大編成にもかかわらず、ばらけることなく凝縮したエネルギーを放射し続けていた。とくに鳴り物とのコラボレーションでこれを越える演奏は想像がつかない。(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF)
2004/12/07



218 切り替え回路
音への興味をなくした訳ではないが、ここのところオーディオ機器への関心が減少している気がする。一昨日、久しぶりに長唄の演奏会を聴きにいって、自然に演奏に入り込めた自分がちょっとばかり嬉しかった。今ここに在る生演奏と機械の再生音とをつい比較してしまい情けなくなることが多かったのに・・・。演奏自体に感銘したという部分が大きいが、わが家のオーディオ装置が在る意味、完成に近づいていることの証なのか、あるいは生と再生の切り替え回路が正常に働くようになったのか、帰りの電車のなかで考えをめぐらせた。(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF)
2004/12/07






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↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。
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