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2024/12/10

2297 28年使っているスピーカーを入れ替えようかと・・・

今年になってJBL D-123オープンバッフルを鳴らし始め、帯域バランスは良くないが屈託のないストレートなサウンドに、求めていたのはコレだと痛感した。いままでの方法が間違っていたとは考えたくないが・・・
ウーファーにALTEC 515Bを使っていた頃は、LCネットワークなしのダイレクト接続だったから、スロート部分の対面にグラスウールを多量に置いて高域を抑えていた。7年前にLCネットワークを再構築してフルレンジのJBL D130に換装したときも、このグラスウールはそのままにしていた。ジュラルミンのセンタードームの鳴きを懸念したからだ。元々フロントローディングの折り曲げホーンから純度のある中低域を出す自信はなかったし、開口部には大きな511ホーンが鎮座しているが、結果がまぁまぁだったので28年も使い続けている。とはいえ若干の猥雑感というかマスクされたような濁りがあったのは否めない。
という次第でメインスピーカーをメーカー製に変えようかと調査を始めたのだが、古い自作品とはいえ粗大ゴミとして出すのはどうかと考え、まずは前記の問題を解決する道を探った。
グラスウールを全撤去し、ホーン内部の定在波を解消するプラン。このホーンはハイパボリック曲線に倣ったカットオフ45HzのCW(幅一定)ホーンなので、スロートから開口部まで定在波が発生している。ホーン内部は62cm幅なので半波長-全波長で274、548Hzを中心に大きなウネリがある。GEQで部屋の定在波と内部定在波を電気的に補整しているが、それは前者だけに止めたいと考え、内部すべての平行面に5mm厚のフェルトを貼った。ホーンは効率を高める手段でもあるから、内部で吸音するのは邪道だが、グラスウールの撤去で帳消しにできるかもと予想した。

結果は・・・
GEQの設定を以前のまま試聴を始めたら当然だけど全然良くない。400Hzから上は補整しないことにしているので、ホーンの定在波が影響する帯域は200、250、315Hzのポイントであり、フラット(補整なし)と比べながら聴感だけで仮補整すると最大3dBの範囲内で収まりそうだ。完璧とは言えないがホーン内定在波が大幅に減少している模様。RTA測定は様々な音楽を聴き込んでから行うことにする。たぶん年明けか。
まずはグランドピアノでグールド、グリモー、ピリス、エバンス。タッチのニュアンスが違う。低弦の角がしっかり出るのに柔らかいフェルトの感触がある。低域の余韻が消えるまでが長い。右手はコッっとした支えと共に粒立ちが煌めく。ピアノの匂いを久しぶりに感じた。その他、チェロやアコースティックギター、バンドネオンなど主に小編成のものを聴き続けた。
問題の声。アグネス・バルツァのギリシャ歌曲、様々なフランス語が飛び交うバルバラのトリビュートアルバム。声が肥大せずに音の芯と周辺への滲みを描いている。声のダイナミックレンジが想像以上だった。近年のハイエンド系のスピーカーの表現は好みではないものが多いが、それに繋がるような世界もすこし感じた。中低音の全体への支配力をまざまざと感じ、スポイルされていたものの重要さを知った。大編成の楽曲は怖くてまだ聴いていない。



2024/12/10

 

 



2024/11/05

2296 SPU 4代目は銀線仕様で、妄想消えかかる。

淡泊傾向のテクニクスのプレイヤーから濃密で色彩感のあるサウンドが沸き出ていて、自作のフォノイコやスピーカーが嬉しそうにしている。こんなポテンシャルがあるなら暫くはこのシステムで行こうかと思い直した。というのは、28年使い続けたスピーカーシステムを入れ替えようかと妄想していたのだ。とかく自作っていうやつには自信がないのだよ。欠点を見つけると設計や工作の至らなさに気持ちがいって音楽が楽しめない。笑われるかもしれないが目標はアヴァロンの ISIS なのだ!久しぶりにプライスタグをチェックしたら昔の2倍になっている。パワーアンプもそれなりにというと到底無理。あたりまえか(笑)

山下洋輔 Invitation から一部分
録音 1979年2月22日 東京・フジテレビ・ギャラリー
https://youtu.be/rh9q5kfWE7I



2024/09/30

2295 エッセンスだけが伝わるオーディオ

初期の2way構成から28年目であるメインスピーカー、いまは4wayマルチシステムに至ったが、ほぼ完成の域にあると思っている。ところがJBL D123の超シンプルなフルレンジユニットにすっかり嵌まってしまった。トリミングの妙というかエッセンスだけが伝わるオーディオにより惹かれる。思い返せばこのメインスピーカーも当初の設計意図はその辺りにあったのだが、オーディオ的快感に溺れて登る道を間違えたのかも知れない。音楽によって装置を使い分けるのは主義に反するので、早晩結論を出すことになるだろう。

長唄 ”三曲糸の調” 全曲芳村五郎治+杵屋栄次郎+川瀬白秋
https://youtu.be/G8Z1MFrTdLI?si=ikVlGJcHKWzpiSbX



2024/09/17

2294 JBL D123の常設を記念してグリルを付けてみた。

 



2024/09/10

2293 チェット・ベイカーを聴く

QUAD 50EとJBL D123。重低音はないけれど不満はない。むしろこの質素に価値があると思った。



2024/09/09

2292 二兎を追う

同じ部屋に2種類のスピーカーを置くことは避けてきたのだが、QUAD 50Eを得たJBL D123のパフォーマンスに心惹かれるものがあって同居させる決断をした。中音域をメインにしたコンパクトな表現でありながら機敏に反応する心地よさにOne & Onlyの世界を感じた。要はスピーカーで鳴らす音楽が好きなのだ。そこでシステムフローを大幅に変更し、すべての音楽ソースを配線替えせずに使い分ける方式とした。



2024/09/05

2291 18年目のリニューアル

2006年からこのクライアントの仕事をするようになって、当初はわたしの撮影する写真だけで構成していた。ところが近年は諸々の事情からメーカー提供写真を使うことが多くなった。6-12ページの連続カラー広告であるから一貫したテイストも必要だが、全体を俯瞰して途方に暮れていた。
この難題を解決すべく骨太なタイポグラフィの力を加えようと考えた。かなり思い切った提案をさせてもらい、それを受け入れてくれたクライアントに感謝! 18年経って初めての大幅リニューアルである。