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2010/03/17
1217 d

EOS-1D + EF24-70mmF2.8L



2010/03/17
1216 c

EOS-1D + EF24-70mmF2.8L



2010/03/17
1215 b

EOS-1D + EF24-70mmF2.8L



2010/03/17
1214 新宿御苑にて a

EOS-1D + EF24-70mmF2.8L



2010/03/05
1213 消えてゆくものの凄さ。歌舞伎座の音空間!

雀右衛門の「二人椀久」を一幕見したのが最後で、あれ以来ということは、十数年ぶりの歌舞伎座ということか。

御名残三月大歌舞伎公演、第三部の演目は菅原伝授手習鑑から「道明寺」と舞踊劇「石橋」。
道明寺は長大な浄瑠璃の二段目で、ほぼ2時間におよぶ舞台なのだが、仁左衛門の『菅丞相』、玉三郎の『覚寿』の燻し銀のような演技に驚いた。

孝夫(現・仁左衛門)と玉三郎コンビが一世風靡したのはすでに40年も昔の出来事だが、新橋演舞場の若手歌舞伎公演の衝撃と、その後の時間経過(わたくしを含め)が、フラッシュバックのように脳裏をかすめた。玉三郎さんがわたくしと同じ年齢で、孝夫さんは5歳くらい上だったと思うが、物事を持続させ積み上げることの素晴らしさと、やや嫉妬に近い感情(笑)がこころに残った。

学生時代から歌舞伎を見ているが、じつは歌舞伎座はたまにしか行かなかった。それも三階席。一幕見というシステムをもっぱら利用していた。最大の理由はコストに決まっているが(笑)ロビーや一階席の着飾ったご婦人方の雰囲気に押されていたのは事実だ。ただ、ここの三階席は欠陥があって、「鏡獅子」のような欄間の下がり壁のあるセットでは奥が見えないのだね。長唄囃子連中のひな壇が半分隠れてしまう。

音は、新橋演舞場(旧小屋)の次に良かった。色つやには少々欠けるけど、自然で誇張が少ない感じ・・・

開設間もなかった国立劇場はよく行ったが、こちらは硬質で、ややクール。しかもフラッターエコーがある。三味線でそれは困りものだが、徐々に改良されて今に至っている。

ひさしぶりに歌舞伎座を訪れて、まず驚いたのは雰囲気が自然だったこと。たぶん、自分のほうの変化なのだろうが、空間自体が優しいオーラに包まれていて、くすんだ質感が心地よい。 ※関係者に聞くと、もう耐えられない劣化とのことだが、ピカピカの新品を好まないわたくしにはピッタリ(笑)

昨日は雨模様で、やや湿度が高かったが、響きは最上レベル! 黒御簾の三味線と太鼓の緩やかな下座に始まり、拍子木のシャープで軽いアタック。チョボ(義太夫)の太棹と語り。揚げ幕のチャリ(金属音)、役者の足取り・・・そして台詞。

すべての音響が融合して劇を構成するのだが、究極のアコースティックサウンドに感動した。この大空間で固有の癖を聴き取れないというのは、スゴイこと。

昔もこんなだったか思い起こすに、あきらかに別物に変化していると思う。ひとことで言うと、枯れて馴染んだ、ごく普通の音。しかしディテールを克明に表す能力は際だっている。
強いて例を挙げると、ダイヤトーン2S-305を最上のアンプでドライブした音にその片鱗がある。ただしケーブルは10年以上使った枯れたやつね(笑)

数年後の新しい歌舞伎座がどのような音を響かせるのか想像もつかないが、いま、ここに在る音は宝物と断定しても良いと思う。来月の公演後に即解体されてしまうが、この至上のサウンドをぜひ体験していただきたいと強くお勧めするものだ。



2010/02/26
1212 PC Micro-Nikkor 85mm+EOS-1Ds3

絞り込みプリセットを押して、ライブビュー画面で被写界深度を確認できるかどうか? 大丈夫でした。物撮りには最強の組み合わせじゃないだろうか。

2048px:
http://blog.goo.ne.jp/gencyo/



 
 

 



2010/02/25
1211 バイワイヤリングの謎(かなり長い・・・)

2048px:
http://blog.goo.ne.jp/gencyo/

バイワイヤリング方式は、 そのむかし(1970年代)東芝が出願した特許だそうで、 ウーファーユニットの逆起電力をツイターに及ぼさないという理論で、これが現在まで通用している。

オーディオベーシック別冊「いい音を選ぶVol.4」評論家林正儀さんの記事では、バイワイヤリングのメリットとして

「通常のシングル接続では各ユニットが共通インピーダンスを持つために、
 ウーファーで発生する逆起電力が、ツイターに回り込んで干渉する問題を解決する方式」とし、
 さらに、「この場合でも逆起電力はツイターに及ぶのだけど(途中略)
 長い距離のなかでほぼ無害化される。」

ホントかぁ?と疑っているわけだ。

トライワイアリング(^^ゞ)を実践しているわたくしではありますが、素直に頷けない。

この理論の根幹は、パワーアンプの内部インピーダンスが非常に低いのでSP側からアンプを見るとショートに近く、逆起電力はそこで吸収されるというもの。
とすると、アンプの出力端子からスピーカまでの抵抗値の問題になってしまう。アンプ、スピーカー間の距離が短いとメリットはなくなるはずだが、実際はそうでもない。回り込んで悪さをするとしたら、アンプのSPターミナルまで戻ったところで五十歩百歩じゃないかと思うのだ。アンプ内部だって出力素子とSP端子の間は比較的細いケーブルで繋がったりしていて、けして直結ではない・・・。

1980年代に、ウーファー直下にC+Rをパラって逆起電力を吸収する手法がMJ誌周辺で流行ったことがある。 ところが実践してみると、効果が認められないどころかウーファー用のローパスフィルタと干渉してしまい、 タイミングがバラケる感じ。この手法に効果があるのは、マルチチャンネル駆動だけかもしれないが、じつはローパスフィルタのCにも同様の効果があると踏んでいる。

電気に限らず力の作用/反作用はどこにでも存在するわけで、ウーファーの逆起電力の影響をいちばん受けるのは、じつはウーファー自身ではないかと睨んでいるのだが、バイワイヤリング方式はその対策にはならない(笑)

かの「オーディオの科学」ではこんなふうに、
http://8317.teacup.com/shigam/bbs?&M=ORM&CID=3792
http://8317.teacup.com/shigam/bbs/3817

志賀先生の日頃の言い様は納得いたしかねる記述が多いと思っているのだが、この件に関しては正しいと素直に認めたい。

とはいえ、このことでバイワイヤリングにメリットはないと判断するとしたら、それは違うと思う。バイワイヤリングの効果は別のところにあるからだ。

キーワードは これだ。

「繋がっているから流れているとは限らない。」

ある共通電源に1500Wのモンスターアンプと5Wのライトをつないだとすると、それぞれの電源ケーブルには必要とされる電流が流れる。電球のスイッチを切ればそこに電気は行かずケーブルにも流れない。電気は必要とされるところだけに流れ込むものだ。ホットもコールドも繋がっているのに、モンスターアンプの膨大な消費電力の至近で分岐される不思議。

抵抗(R)は電力を消費するがネットワーク素子(L&C)は別物だ。

これらは時定数(=周波数)に依存する位相・インピーダンス変化機能であって電力を消費しないことになっている。コンデンサに放熱フィンがないのはそのためだが、電源(パワーアンプの出力)から見た負荷はLCフィルタの先に繋がっているユニットが消費する帯域のみに限定される。

あるオーソリティ曰く、
「フィルタリングとは宇宙の鏡に反射させること。
 その永遠の写し絵を人の生きている時の中に描くこと。」・・カッコいいすね。

で、なにが言いたいかというと(笑)

ハイパスフィルタの先にツイターが繋がっているとして、フィルタの先は当然のこと、この前にも高域以外の電流は流れないのだ。ここで言う「前」とは分岐点まで遡る。シングルワイヤーネットワークの場合はLC素子の直近にその分岐点があるが、バイワイヤーの場合は、アンプのSPターミナルまで戻るわけだ。低域も高域もそれぞれが必要とする電流だけでケーブルの導体は満たされる。

仮に低域、高域に同じ銘柄のケーブルを使ったとしても効果はある。ケーブルは外部振動を拾うだけでなく、自らの電流で磁界と微振動を発生させる。不必要な帯域を除外できるメリットは非常に大きいと思う。

この点ではマルチチャンネルアンプ方式よりアドバンテージがあるかも? あちらは、帯域制限を施した信号を、ふたたび全帯域負荷に戻すようなもの。

また、その先のチューニング術として、帯域にあわせたケーブルを選択する楽しみというか苦しみを長期間味わえる。

いずれにしても、逆起電力の駆逐などという実体のあやふやな効果よりはるかに実利的な成果があるというのがわたくしの見解だ。

以上、これらは常識だよと思われた方、エラそうな書き方で申し訳なく思うが、わたくし自身、アンプの設計を始めたころまで気がつかなかったという経緯がある。とても基本的な道理なのに、こういう記述はどこにも書いてなかったような気が・・・

※異論、反論、賛同、なんでも歓迎です(^-^)




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