1299 Voigt domestic corner horn vs Air's Edge One
 Voigtのホーンスピーカシステムの存在は、ラジオ技術誌の五十嵐一郎氏の記事で知っていた。その外観写真を見て、我が"Air's Edge One"と似た構造であることをすぐに理解したが、それ以上の追求は求めず今日に至っていた。
最近発売されたSTEREO SOUND別冊「オーディオの世界遺産シリーズ2」。"Voigt domestic corner horn"の詳細な記事に目を奪われた。執筆は是枝重治氏である。
・片面閉鎖型ホーンの最狭部分にユニットの放出部がある。 ・ユニットは位相反転型のチャンバーに収まり、最低域の音圧はバスレフ動作によるもの。 ・ホーンは通常のホーン動作と共鳴管、反射板を兼ね、正面に直接放射される。 ・ユニットは構造体の最下部に設置されている。
これらは、すべて共通点である。"Air's Edge One"の設計は、JBLパラゴンをお手本にしたのだが、それとは"異なる工夫"と考えていた個所は、すでに"Voigt"で実践されていたという奇遇!
ちなみに、STEREO SOUNDビンテージシリーズ系の別冊は過去の記事の複写が多かったが、今回は新たに取材した記事が豊富で必携の価値がある。気合いの入った一冊だと思う。惜しむらくは、時空を俯瞰する「巻頭言」的な記事がないこと。編集というものは指揮者が見えるくらいが面白い。
※写真のVoigtはネット上から拝借した。Air's Edge Oneは完成直後(1996年)の姿である。 |