下のbackボタンで過去へ進みます。 幻聴日記第1期 INDEX はこちらから photo and Text: machinist |
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073 瀕死の鳩・・・・・このあと新たな衝撃が! | 粘着剤まみれで、道ばたに捨てられていた小鳩を拾ってくる「奇特」というか「御所楽」な人間がいた。うちの娘だ。まったく羽を動かせない状態だったようで、親しい獣医師の指導によりサラダオイルで綺麗にふき取った。この写真はその翌朝の姿。もう自力でどこへでも行きなされと、部屋へ戻って朝食をとっていたら、大きなカラスが2羽、庭の上空を舞っている。やられた!と外へ飛び出す。尋常でない量の鳩の羽が散乱している。死骸はどこかと探していると、家の隅で縮こまっている鳩を発見。背中をやられたようだけど、命は大丈夫だった。いま、金網のなかで療養中であります。(PENTAX*istD FA35mm F2AL) |
2004/06/03 |
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072 最初の1インチ | 72ポイントで1インチ(笑)けっこうきつかったけれど、こうして続けていられるのも、毎日ご来訪いただいている多くの方々のお陰と感謝している。文章も写真もまだまだ未熟だし言い足りないし、ていうか写真がメインなのに長すぎるテキストに閉口してるんじゃないかと、いちおう気にはしている。オーディオの話題は長年思っていたことを書きつらねてみたけれど、反応少なすぎ(爆)。SUMMER VERSIONは新しい切り口で復活したいと考えている。井上陽水の話もしたいし、そうそう、フォトショップ実用講座全5回ってのも構想中です。 写真:「すすわたり」じゃなくて・・・ブラック・ポメラニアン、めずらしいよね。はじめて見ました。(PENTAX*istD FA ZOOM 28-105mm F4.0-5.6IF) |
2004/05/22 |
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071 普通の音 その3 | 音は空気の疎密波であり気圧の変化パターンであるけれど、音楽のそれは非常に複雑な合成波形だ。たとえソロ楽器で単音を鳴らそうと、その音程の基音、倍音のほかに楽器内部の共鳴音や反射音、楽器部品の共振もあるし、奏者の肉質と器械が織りなす発生音も重要だ。そして、奏でられる空間の音、すなわち複数の反射音が時間をこえて入り乱れる。これらの全体像がそのサウンドの総体であって、人間の耳もマイクロフォンも捉えるのは、それらの合成波形でしかない。これは多方向からさまざまに織り込まれたテクスチュアーの輪郭である。この輪郭が時間変化することで、織り込まれた一本の糸を解読することができる。この能力を備えているのは、アンプでもスピーカーでも鼓膜でもなく、じつは人間の脳の力そのものだ。 空中に放たれた音は、マイクロフォンが捉えた瞬間からスピーカーが空気を揺らすまで、一次元的なデータ列に他ならない。織り込まれた一本の糸を解読するためにオーディオ装置にもとめられるのは、時間変化の正確な伝送であるといえる。しかし輪郭の時間変化を正確に記述するのは簡単ではない。スタティックな周波数レンジのように量的に対処できるものとは根元的に異なる問題を孕んでいる。 マルチウエイスピーカーは帯域を分割して得意な部分だけを鳴らし、空間で再合成するわけだけど、この部分で時間変化の正確なトレースが破綻する危険が多い。3ウエイはクロスポイントが2つではなく3つあること、4ウエイのそれは6つあることを考えると、継ぎ目の時間軸的整合性を保つのは茨の道だ。またマルチアンプシステムでそれぞれのスピーカーを別のパワーアンプで鳴らす場合、ユニットの能率が異なると、アンプは増幅素子のそれぞれ異なる領域を使わざるを得ない。ある音量域ではOKなのに、ボリュームを大幅に絞ると不連続な感じがしたりするのは、ここに原因があると思う。 「織り込まれた一本の糸を解読する能力」。オーディオにどこまで求めるべきなのか。あるいは、そのさきの人間の問題はどうなのか、あらためて考えたいと思う。 フルレンジスピーカーがなぜ人を感動させるのかを考えると、つい長く理屈っぽい話になってしまった。どうかお許しを(おわり) (PENTAX*istD SIGMA 18-50mm/f3.5-5.6DC) |
2004/05/21 |
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070 普通の音 その2 | カラヤン指揮のフィルハーモニア1954年録音の「タイースの瞑想曲」。ソリストはこのオーケストラのコンサートマスターであるマノウグ・バリアキン。緻密なアンサンブルとソロパートの融合と対比が見事だ。織物の縦糸の一本がすーっと抜け出てソロになる構図を、このモノラル録音はよく捉えている。 思いかえすに、すごーいオーディオ装置の聴かせる音で、音楽そのものに感動した経験はあるけれど、けして多くはない。大げさでないカーステレオやシンプルなラジオから流れる音楽に、こころを奪われた思いは数え切れないくらいある。たいていは小さなフルレンジスピーカーが付いていて、当然のごとくナローレンジだ。しかし、そのことに音楽性があると考えているわけではない。周波数レンジが狭いのはハンデには変わりない。問題なのは音の「質」そのものだ。シンプルなラジオの鳴らす音は質が高いと考えている。アンプメーカーが主張する歪み率とここでいう質とは相関関係がほとんどない。「質」の内実は、複合波形を再構築する「喚起力」であると思っている。再現力ではないことに注目してほしい(笑)。(次回はちょっと長い) (PENTAX*istD FA ZOOM 20-35mm F4AL) |
2004/05/20 |
↑フルカラー(RGB各8bit)の精密グレースケールの両端を表示しています。すべてを正確に画き分けるモニターは存在しないと思います。
しかしながら「14」や「242」が識別できない場合はモニターレベルで顕著な黒潰れや白飛びが発生しています。ガンマユーティリティなどを使ってモニター調整することをお奨めします。 このページのすべての要素は製作者であるmachinistに著作権があります。複製使用等はご遠慮ください。 |